2015年5月17日に大阪市では住民投票が実施されました。この住民投票は「特別区設置協定書の内容に賛成か反対か」、つまり「大阪市を廃止して5つの特別区を設置することに賛成か反対か」を問うもので、投票率に関わりなく賛成の票数が有効投票の半数を超えると、2017年4月1日に大阪市が廃止され5つの特別区が設置されるという法的拘束力を持っていました。
注1: 条例に基づく住民投票の場合はその結果に法的拘束力はありませんが、この住民投票は法律に基づくものでしたので、結果に法的拘束力がありました。
注2: この住民投票はよく「大阪都構想の是非」を問うものであると報道されましたが、「大阪都構想」は大阪維新の会の政策目標としての言葉であり、この投票での対象ではありませんでした。ですから、特別区設置協定書には大阪都構想という言葉は一度も出て来ません。
もし「賛成票が反対票より1票でも多ければどうなったのか」ですが、非常に簡潔に表すと次の図のようになります。
ここで抑えておくべき点は次のとおりです。
この自主財源については、自由民主党大阪市会議員団HP(次の図)にも書かれています。
この円グラフで、円グラフの面積を歳入の総額に比例させると次のようになります。大阪市を廃止して5つの特別区を設置すると、非常に自主財源が少なくなります。
この住民投票では、投票用紙に「賛成」か「反対」を書く必要がありましたが、結果は賛成694,844票、反対 705,585票、反対票が約1万票多く、特別区設置は否決されました。賛成、反対、棄権がいずれも約1/3でした。
(最終更新:2017年8月4日)